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The LLL SIG Newsletter

Volume 4, Issue 2 [September, 2008]
 


LLL SIG と GALE SIG が協同してお贈りする

「カンボジアの『ビール少女』にホテル英語を教える」
ニーラ・グリフィス

11月1日 16時10分から17時10分、JALT 2008大会

GALE SIGは主に語学学習、教育、研修とジェンダーの関わりについて研究しています。ジェンダーに関わる教室での教え方を改善し、教材開発を進め、語学教育に関連する職場での意識改革、人権問題なども研究対象にしています。また語学教育とジェンダー問題に興味のある人たちのネットワーク作りを進めています。

LLL SIG は、自己満足のため、他人と交流を持つため、あるいは職場や社会での待遇や立場を改善するために、何歳になっても言語を学ぶことは価値のあることだと認識しています。LLLは、講演のスポンサーになったり、関係者のネットワーク作りを助け、生涯語学学習者のための教授方法を改善したり、教材を開発したりすることで、あらゆる年代層の生徒たちに言語を教える教師たちの手助けをしています。

講演者のプロファイル

 ニーラ・グリフィス氏は、オーストラリアへ移住する前に、英国、ギリシャ、インドネシアで英語を教えた経験がある。2001年より、シドニーの工科大学のELSSAセンターで、職員を対象にコミュニケーション・スキルを主に教えている。2007年から2008年に、カンボジアで、ボランティアとして働いた。

講演内容概要

カンボジアの北西、アンコールワット寺院の近く、シエム・リープ町は観光ブームに沸いている。これにより、観光産業での就職機会が増え、同時に英語能力が求められるようになった。しかし、伝統的な男性優位社会では教育を受ける機会男女で平等でなく、女性の識字率が低い。ホテルでの仕事も男性が就くことになってしまう。男性と同等の働く機会を得るには、女性は男性よりも遅れて、勉強をしなくてはならない。

2006年、国際開発組織のSiRCHESTは、ホテルでの見習い制度を開始し、女性がホテル業界で働ける環境づくりにのりだした。そのプログラムは、「ビール少女」として働く女性を育成するもので、ビアガーデンレストランやカラオケバーでビールを宣伝、販売し、コミッションを貰うためにお客とビールを飲むのが仕事である。このような場所にくる女性は社会の貧困層出身者が多く、文字も充分に読み書きできないものが多い。この問題を解決するために、SiRCHESIはクメール語、英語、仕事で使う英語を教える学校を設立した。協力するホテルの役割は、見習い者に、仕事で必要なスキルを教えることだ。教育は、教室ではなくホテルで行われることになった。

今回の講演では、多様な教育形態を報告し、直面した課題について論じ、女性たちの人生の好機、そして長い人生に語学プログラムがどのような影響を与えたのかを振り返る。